読了:ティール組織
By 田中(゜p゜)
この本は…、ヤバいですね。
常々田中(゜p゜)は会社とは利益よりもその社会貢献を優先すべきではないか、との考えを持ってましたが、実践してる企業がいて、かつその具体的なプロセス、移行方法、失敗談なども具体的に書かれてます。
ただし、万人受けはしないと思います。
自身の欲求レベルがそこに至っていないとなかなか刺さりづらい本だとは思う。
キーワードを拾う
この本は、将来の会社組織としてのあり方を「従来型」と「進化(ティール)型」という観点で語ってます。
「従来型」と「進化型」の主な違いをキーワードを3つで拾うと以下でしょうか。
- 統制 ⇔ 自己経営
- 利益重視 ⇔ 存在目的重視
- 分業 ⇔ 全体性
進化型の企業について
大半の日本企業は従来型に属するものかと思いますが、ティール組織の運営プロセスは従来のそれとは全く異なります。ココでは語りきれないので、本を見て下さい。田中(゜p゜)も従来型のプロセスに染まっちゃってる部分があって、反省しきりです。
田中(゜p゜)は感覚的にザッポスやサウスウエスト航空なんかは近しいのかな、と思ってましたが、ほぼ当たりでした。また、コレを実行しようとした時に、従来型の株主との対立が生じるのではないかという想像もほぼ当り。
次に読むのは「ザッポス伝説」とか、ホラクラシーについての本かなぁ。
CEOは従来型の意思決定プロセスに関わる必要はないですが、そのカルチャーを浸透させるのに、ステークホルダー間を駆けずり回る必要ありそうですね。既存の会社が従来型だと恐ろしくハードルが高い。日本はトップダウンが難しいので特にハードル上がりそう。
これ実践してるどの会社もそうでしたが、これやるんだったら自分の会社立ち上げたほうが速いですね。
日本でやってる企業あるのかな? 知名度は高くなさそうだけど。
田中(゜p゜)のポジション
どっかの記事に書いた通り、このティール型組織は田中(゜p゜)の理想に極めて近いです。つまり利益よりも社会貢献。
ただ、いかに自分が進化型組織を目指して行動したとしても、どの会社行ってもギャップがあり、田中(゜p゜)は苦しいです。事例で2つくらいの企業が従来型に戻ってましたが、CEOが進化型であってさえそうなのです。
とはいいつつも、従来型の経営に行き詰まりがあるのは、世界の経済動向見てても明らかなのかな、と思うので、いずれこうした進化型の組織が主流の時代になるのかな、とは思います。
こうした現在のメインストリームとのギャップが明らかになったこと、それから進化型の組織がどのようなプロセスで運営されているか知れたのは、田中(゜p゜)にとって非常に有意義でした。
また数年後、世間の流れが変わった時に振り返ってみると、新しい発見がありそうな、良い本でした。
余談
こうした個人主義、競争主義よりも、全体(世界)への貢献を重視すべき、というのは、経営の世界だけの話じゃないんじゃないでしょうか。こないだ紹介したアドラー心理学の本もそうだったし。
ちなみに田中(゜p゜)はこういう本読む前、2015年位だったかな? 京都に宿坊に行った時に、禅寺の和尚さんから学びましたよ。
禅は言葉の人工性を否定するので、こんなふうに文章で書いてみたところで、内面で捉えた事象を正確には伝えられないんですけどね。言葉って難しいんだよなぁ。
※たぶんこのエントリ見られたら、和尚さんに勝手な解釈すんなって怒られそう。